各種ワクチン接種
各種ワクチン接種
当院では、下記のような各種ワクチンの接種を行っております。
予防接種をご希望の方は、ワクチンを準備しますので、あらかじめお電話でご予約ください。
子宮頸がんは、女性にとって非常に重要な疾患のひとつですが、予防可能ながんのひとつでもあります。子宮頸がんワクチンは、ヒトパピローマウイルス(HPV)による感染を防ぐことを目的としたワクチンで、子宮頸がんの発症リスクを大きく減らすことができます。HPVは、子宮頸がんの主な原因となるウイルスで、感染が長期間続くと、がん細胞に変わることがあります。ワクチンを接種することで、HPVの感染を予防し、がんの発症を防ぐことができます。
現在、「小学6年生〜高校1年生までの女の子」を対象に定期接種となっています。また、積極的接種が控えられていた「1997年4月2日生まれ〜2006年4月1日生まれの女性」に対しても、2022年4月〜2025年3月までの間、キャッチアップ接種として公費での接種が可能となっています。20〜30代の方も10代に比べれば効果が低いものの、有効であると考えられています。
接種後の副反応としては、腕の痛みや腫れ、かゆみ、発熱、一時的なだるさなどがみられることがあります。まれに、注射による痛みや緊張などがきっかけで一時的に気を失う(失神)ことがありますが、いずれもほとんどが時間とともに自然におさまる軽度の症状です。過去には、接種後に原因の特定できない慢性的な痛みや関節の不調が報告された例もありましたが、厚生労働省の専門家会議では、HPVワクチンとの明確な因果関係は認められず、接種を中止するほどのリスクはないという結論が出されています。また、世界保健機関(WHO)もHPVワクチンは非常に安全性が高いと評価しており、多くの国で公的な予防接種として推奨されています。
当院でも、ワクチンの有効性と安全性について十分にご説明し、安心して接種を受けていただけるよう丁寧な対応を心がけています。わからないことや不安なことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
現在使われているHPVワクチンには、2価、4価、9価の3つがあります。
| 種類 | 接種スケジュール |
|---|---|
| サーバリックス(2価ワクチン) | 1ヶ月間隔で2回接種後、1回目から6ヶ月あけて3回目接種 |
| ガーダシル(4価ワクチン) | 2ヶ月間隔で2回接種後、1回目から6ヶ月あけて3回目接種 |
| シルガード9(9価ワクチン) | 1回目から6ヶ月あけて3回目接種 |
| サーバリックス(2価ワクチン) | 準備中 |
|---|---|
| ガーダシル(4価ワクチン) | 準備中 |
| シルガード(9価ワクチン) | 準備中 |
帯状疱疹は、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)が神経節に潜伏し、加齢や免疫低下をきっかけに再活性化することで発症します。日本人の15歳以上の水痘抗体保有率は90〜100%とされ、多くの人の体内にウイルスが潜伏しています。発疹や強い痛みを伴い、後遺症として「帯状疱疹後神経痛(PHN)」を残すこともあります。ワクチン接種により、発症リスクが約50~90%以上低下すると報告されており、重症化や後遺症のリスクも軽減できます。
現在、以下の2種類のワクチンがあります
| ビゲン(生ワクチン) | 1回接種。効果はおよそ3〜5年程度。 |
|---|---|
| シングリックス(不活化ワクチン) | 2回接種。高い予防効果が10年以上持続するとされています。 |
シングリックスでは、接種後に一時的な強い腕の痛みや発熱、全身倦怠感などが出る方もいますが、1~3日程度で回復するのが一般的です。妊娠中や免疫不全の方には生ワクチン(ビケン)は接種できません。
50歳以上の方や、帯状疱疹のリスクが高い方(家族歴、基礎疾患のある方、出産経験のある50〜60代の女性、ストレスや睡眠不足、免疫力が低下している方など)は予防をお勧めします。一宮市では、50歳以上の市民を対象に接種に対する一部助成制度があります。対象年齢や助成金額は年度により変動があります。詳しくは市のホームページまたは当院までお問い合わせください。
| ビゲン | 準備中 |
|---|---|
| シングリックス | 準備中 |
肺炎球菌は、成人肺炎の主な原因菌のひとつです。肺炎の他にも気管支炎、副鼻腔炎、中耳炎、髄膜炎などを起こす細菌の一つで、特に高齢者や慢性疾患を持つ方では重症化しやすく、命に関わることもあります。肺炎球菌ワクチンは、肺炎のすべてを予防するワクチンではありませんが、接種することによって侵襲性肺炎球菌感染症(敗血症や髄膜炎など)の予防効果が期待されます。成人用肺炎球菌予防接種は、2014年10月から定期予防接種のB類に位置付けられています。
65歳以上の高齢者、または60〜64歳で一定の基礎疾患(心臓、腎臓、呼吸器などに重い障害)を持つ方を対象に、一部助成制度があります。対象年齢や助成金額は年度により変動があります。詳しくは福岡市のホームページまたは当院までお問い合わせください。
| 対象者 (1) の方 | 案内ハガキ及び健康保険証など年齢や住所が確認できるものを持参してください。 |
|---|---|
| 対象者 (2) の方 | 身体障害者手帳及び健康保険証など年齢や住所が確認できるものを持参してください。 |
実費での接種を含め、過去に一度でも接種したことがある方は公費での接種は受けられません。また定期接種の対象にならない方も、任意でのワクチン接種は可能です。
| 23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(ニューモバックスNP) | 準備中 |
|---|
麻疹(はしか)は麻疹ウイルスの感染により発熱、せき、鼻汁などの風邪のような症状、目の充血に続き、高熱と全身に発疹が広がります。麻疹ウイルスは感染力が強く、空気感染もするので、マスクや手洗いだけでは感染を防ぎきれません。妊婦さんが麻疹に感染すると、流産・早産を起こしてしまうリスクがあります。また、妊娠中は免疫力が低下するため重症化しやすく肺炎・脳炎など起こす危険性もあります。
風疹は、風疹ウイルスの感染によって発熱や発疹、リンパ節の腫れなどの症状が現れる感染症です。妊娠中(特に妊娠初期)に風疹に感染した場合、生まれてくる赤ちゃんが難聴や白内障、先天性心疾患をもって生まれてくる「先天性風疹症候群」のリスクが高くなります。
MRワクチンはこれらを同時に予防できる生ワクチンであり、極めて高い有効性を持っています。2回の接種により、高い免疫効果が得られます。
妊娠中の方、妊娠の可能性がある方は接種できません(女性は接種前1カ月間避妊し、妊娠していないことを確認して接種を受けてください。)。接種後2カ月間は妊娠を避けることが必要です。妊娠していることに気づかず接種を受けてしまった場合でも、妊娠を中断する必要はありません。風しんワクチンの接種により先天性風しん症候群が発生したという報告はありません。
これから妊娠を希望されている方(及びそのパートナー)には、風しん抗体検査及びワクチン接種をお勧めします。風しん抗体価が低いと判明した方(妊娠を希望する女性とその配偶者等)には、風しん抗体検査およびワクチン接種費用の一部助成制度があります。詳しくは市のホームページまたは当院までお問い合わせください。
| MRワクチン(麻しん・風しん混合) | 準備中 |
|---|---|
| 麻疹抗体検査 | 準備中 |
| 風疹抗体検査 | 準備中 |
毎年冬になると流行する「インフルエンザ」は、発熱や咳、全身のだるさなど強い症状を起こす感染症です。特に高齢の方や持病をお持ちの方では、肺炎などを合併して重症化することがあります。インフルエンザワクチンは、感染そのものを完全に防ぐものではありませんが、発症を抑えたり、かかった場合でも重症化を防ぐ効果が期待できます。
ワクチン接種後には、発熱や腕の腫れ・痛みといった一時的な副反応が出ることがあります。ごくまれに、アナフィラキシーショックや脳炎、ギラン・バレー症候群などの重い副反応が起こることもあります。気になる症状が出現した場合にはお早めにご相談ください。
| 接種1回 | 準備中 |
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インフルエンザの流行は毎年必ずやってきます。ご自身の健康を守るため、そしてご家族や周りの大切な方にうつさないためにも、予防接種はとても大切です。ご希望の方は、ぜひお早めにご予約ください。ご不明な点があれば、どうぞ遠慮なくご相談ください。
予防接種は、感染症の発症や重症化を防ぐための大切な医療行為です。安全に接種を受けていただくために、いくつかの注意点があります。
まず、接種当日は体調が良いことが大切です。発熱や体調不良がある場合は、無理に接種せず、医師にご相談ください。また、過去にワクチンや薬でアレルギー反応(発疹や呼吸困難など)を起こしたことがある方は、必ず事前にお申し出ください。接種による副作用として、注射部位および周囲の疼痛や腫脹、内出血、神経損傷、迷走神経反射、アレルギーなどの症状が生じる場合があります。接種後に見られる一時的な副反応(腫れや痛み、発熱など)は、通常は数日以内に自然に回復します。ただし、強いアレルギー反応や、長引く体調不良がみられた場合は、すぐにご連絡ください。
当院では、予防接種を安全に行うために以下のような対応をしております。
安心して予防接種を受けていただけるよう、スタッフ一同しっかりとサポートいたします。ご不明な点がありましたら、どうぞお気軽にお尋ねください。
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