妊活相談外来
妊活相談外来
妊活は将来の妊娠を想定し、女性(カップル)がご自分(たち)の生活や健康を前向きに考える活動です。
女性は自分の心身を維持し、妊娠を許容できる場合に排卵して周期的な月経を起こし、妊娠を許容できない場合に排卵を止めて妊娠を回避する調節機能を有します。妊娠したい時期は人それぞれです。妊娠がリスクになる体調を承知で妊娠を目指す場合・妊娠のリスクを避けて調整する場合・妊活と不妊症診療を同時進行する場合があります。
一般的なブライダルチェックが「診察時点の健康状態の把握」であり、妊活は「診察時点の健康状態をもとに未来の理想的な体調を目指す管理や治療」という現在進行形のベクトルです。妊娠可能年齢に達した全ての男女に大切なこの活動を、適切なカウンセリングと網羅的な検査結果を踏まえて実行に移してはいかがでしょうか。
ブライダルチェックとは、結婚や妊娠を控えているご夫婦を対象に行う健康診断のことです。妊娠や出産の妨げになる病気が無いかや赤ちゃんへ感染する病気がないかを知ることができます。また、不妊症の原因は男性側にある場合も半数あることがわかっています。これを機会にお二人でブライダルチェックを受けてみませんか。
ブライダルチェックは以下のような方におすすめです。
受診・検査費用は全額自己負担となりますが、大切なパートナーへ素敵な贈り物になります。これを機会にぜひ受診ください。ブライダルチェックの予約はお電話のみで承っております。
※検査だけではなく治療も視野に入っている場合には、ブライダルチェックではなく初診(不妊の相談)の予約を電話またはWEBでお取りください。保険診療で検査・治療ができます。
男女共通検査項目
※風疹抗体:妊娠中、特に妊娠初期の女性が風疹にかかると、生まれてくる赤ちゃんが難聴、白内障、先天性心疾患などといった病気になる「先天性風疹症候群」にかかることがあります。そのため、妊娠前にご夫婦の風疹抗体の有無を調べ、抗体が不十分な場合には予防ワクチンを接種しましょう。当院で予防ワクチンの接種を受けることができます。
男性検査項目
※精液検査:精子数、精子の運動率、奇形率などを調べます。
※別途費用がかかります。
女性検査項目
※抗ミュラー管ホルモン(AMH):卵巣にあとどれくらい卵子が残っているかを把握できて、今後の妊娠・出産のチャンスがどの程度残されているかを知ることができる採血検査項目です。
※超音波検査:腟内に細い棒状の超音波機器を挿入し、子宮や卵巣を観察します。内診検査よりも早期の段階で異常を見つけることができます。
※クラミジア:クラミジアは初期の自覚症状がなく、気づかないまま感染が長引くと、不妊症や子宮外妊娠の原因になります。また、赤ちゃんが産道を通る際に感染すると、肺炎や咽頭炎、結膜炎などにかかる可能性があります。自覚症状がない場合でも、検査を受けるようにしましょう。
医師による問診
血液・尿・分泌物の検査
次回の来院予約(約10日後)
すべての検査結果についての説明
診断書のお渡し
卵巣年齢チェック(AMH)とは、抗ミュラー管ホルモンと呼ばれる女性ホルモンで簡単な採血で卵胞の数を予測する検査です。 AMHは卵胞の顆粒膜細胞から産生されるホルモンで卵巣予備能のよい指標、つまり今後排卵する卵胞がどれぐらい残っているかを 調べる方法であり、AMHの値が高いと卵巣年齢が若く(妊娠しやすい)低いと卵巣年齢が高いと言われています。
卵子の数は生まれた時から、決まっていて加齢に伴い低下します。妊娠を希望している方・生理不順で自分の排卵がよくわからない方に お勧めの検査です。
卵巣年齢チェック(AMH)の一般的な流れは以下のとおりです。
医師による問診
検査内容に応じて採血
医師のカウンセリング〜妊孕性(にんようせい:妊娠する力)についての説明
すべての検査結果についての説明
AMH検査を受けると、卵巣内に残っている卵子の数の目安がわかります。具体的には、以下のような不妊の原因となり得る疾患や状態を発見する手がかりになります。
早発卵巣不全(POI)や卵巣手術後など
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)など
これらの状態を知ることで、妊活の開始時期を早めたり、不妊治療のステップアップを検討したりする際の判断材料となります。
ただし、AMH検査だけでは、卵子の質や妊娠のしやすさなどは測定できません。超音波検査やホルモン検査、医師の診断と組み合わせて総合的に評価することが重要です。
なお、低用量ピル内服中の方は、AMH値が低く出る場合があります。使用している場合は必ず事前に伝えておくようにしましょう。
AMH検査を受けることで、以下のようなメリットを得られます。
いつかは子どもを授かりたいと考えている方にとって、AMH検査は将来の妊娠計画やライフプラン設計に役立ちます。今すぐ妊娠を望んでいなくても現在の卵巣予備能を知ることで、将来に向けた準備と対策ができるメリットがあります。
不妊治療の方針を決めるうえでもAMH値は重要な指標です。値が低い場合、残りの卵子数が少ないことを踏まえ、より積極的なアプローチが必要になり、治療方針の判断材料となります。
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