避妊相談外来
避妊相談外来
現在日本では男性主導のコンドームを用いる避妊が一般的ですが、近年低容量ピルの解禁など年齢やライフスタイルに合わせて女性も避妊に対し積極的な選択ができるようになってきています。
お気軽にご相談ください。様々な避妊法から個々のメリット・デメリットをよく理解したうえで、納得できる避妊方法を選びましょう。
ピルとは、一般的には避妊薬として知られる女性ホルモン剤で、経口避妊薬ともいいます。月経や妊娠を司る女性ホルモン、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)に似た成分が含まれ、卵胞の発育と排卵が抑えられて避妊効果を発揮します。更に受精卵の着床を難しくさせ、子宮頸管粘液に働きかけて精子の侵入を妨げます。避妊の効果が99%以上あり、コンドームや緊急避妊薬よりも高い避妊効果が期待できます。当院のピル処方についてはこちらを御覧ください。
緊急避妊とは、コンドームの破損、コンドームなしの性交渉など、避妊に失敗してから早期にアフターピルを内服する方法です。アフターピルを服用することによって、排卵を遅らせ受精を防いだり、着床前に子宮内膜を変化させて妊娠成立を防ぎます。ただし、アフターピルによる避妊効果は100%ではありません。現在日本で認められている緊急避妊薬はレボノルゲストレル(ノルレボ®)というホルモン剤で、性交後72時間以内に1錠のみ内服することで高い避妊効果を発揮しますが、内服しても妊娠してしまうケースが稀にあるため内服後も慎重な経過観察が必要です。内服はなるべく早い方が効果的ですので、避妊に失敗したらなるべく早めに受診されることをお勧めします。
内服による副作用ですが、一時的な吐き気や頭痛等が起こる可能性があり、特に内服後、4時間以内に嘔吐すると効果が落ちることもあります。アフターピルにあわせて吐き気止めを一緒に処方することもできます。アフターピルが今後の体に支障を残すような副作用はありませんが、避妊失敗のリスクを減らすため次回月経後より、継続して低用量ピルの服用をおすすめしています。
| 自費初診料 | 準備中 |
|---|---|
| 自費再診料 | 準備中 |
| レボノルゲストレル | 準備中 |
性感染症は、特定のパートナーと普通に生活していればそれほど身近なものではなく、実際当院に症状を訴えてこられる患者様のほとんどがカンジダ(後述)などの自己感染です。しかし、絶対になくならないのがこの性感染症であり、表面に現れる患者数の何倍ものキャリアが存在していることは疑いの余地がありません。思い当たることがあるのなら、あなた自身のためだけでなく、大切な家族のためにも早急に検査・治療してください。
この2つの感染症は、ほとんど自覚症状が出ません。特に淋病の場合、男性は排尿痛で気付くことが多いのですが、女性の場合は1〜2割程度しか症状が表れません。上図のグラフでも、淋病は男性の患者報告数が突出しています。これは女性感染者が少ないということではなく、気付かないままキャリアとして潜伏しているということなのです。
クラミジア感染症はクラミジア・トラコマチスという病原体(微生物)が原因で、もっとも多くみられる性感染症です。淋病は淋菌という細菌が原因です。
どちらも粘膜の細胞に感染して増殖しますが、通常の性行為だけでなくオーラルセックスによって、のどの粘膜にも感染します。
まず、抗原検査と血液検査(抗体検査)で感染の有無を確認します。クラミジアと淋菌は両方の抗原検査を同時に行います。血液検査(抗体検査)には、病気が子宮頸部よりも子宮体部や卵管に移行している場合も発見できるメリットがあります。
診断が確定したら、それぞれの菌に対抗する抗生物質を服用します。
クラミジア感染症は、放置すると子宮外妊娠を引き起こしたりや不妊症の原因になったりします。パートナーとともに、完治させることが大切です。
梅毒トレポネーマという細菌が原因です。血液中に潜み強い感染力を持ち、傷口や粘膜から侵入します。一時はほとんど見られなくなったものの、近年急増し、厚生労働省が注意を呼びかけています。
感染から3週間くらいで感染した箇所に赤くて硬いしこりができますが、数週で自然に消滅するので見逃される場合が多いです。その後、3ヶ月くらい経つと増殖したトレポネーマは血液やリンパの流れにのって移動し、全身に様々な症状(発熱、倦怠感、バラ疹と呼ばれる発疹)が出るようになります。外陰部には赤く平らな丘疹(扁平コンジローマ)が見られます。
血液検査で感染の有無を確認します。
抗生剤を服用することで完治します。梅毒は潜伏と発症を繰り返しながら十数年にも渡って体を蝕み、時には脳にまで及ぶ恐ろしい感染症です。早期発見と早期治療が何よりも重要です。
単純ヘルペスウイルスの感染が原因です。感染すると、1週間程度の潜伏期間を経て性器とその周辺に米粒大の水泡(水ぶくれ)ができます。
この水泡がやぶれると強い痛みがでます。重症になると歩行が困難になる程の痛みになり、入院が必要となることもあります。一方、感染しても発病せず無症状の人(キャリア)も多く、自覚の無いまま感染源となってしまうこともあります。
患部には軟膏を塗り、抗ウイルス剤を内服しますが、ウイルスを完全に体内から根絶するための薬はないのが現状です。ヘルペスウイルスは神経節に潜み、体の抵抗力(免疫力)が落ちたときに活性化して再発することがあります。
ヒトパピローマウイルス(良性HPV)の感染が原因です。外陰部や膣、肛門周辺にツブツブが寄り集まったようなカリフラワーや鶏のトサカに似た形のイボができます。痛みやかゆみはあまりないことが多いので放置している人も少なからずいますが、自然に治ることはまずありません。
初期の場合はまず軟膏で治療しますが、多くはイボを外科的に(レーザーや凍結などで)切除します。根気よく治療を続けることが大切です。
HIV感染が原因です。放置すると全身の免疫機能が働かなくなり日和見感染症や悪性腫瘍に冒されてしまいます。近年は治療薬の開発が進み、早期に服薬治療を受ければ通常の生活を送れるようになってきました。日本は他国に比べれば患者数が少ないですが、増加傾向にあるので注意が必要です。
こんな症状はありませんか?
デリケードゾーンのかゆみとおりものの異常を訴えてこられる患者様に一番多いのがこのカンジダ感染による「カンジダ外陰炎」と「カンジダ膣炎」です。
感染症と言っても性行為によって感染するのではなく、カンジダ・アルビカンスというカビの一種(真菌)が増殖してしまい、外陰部や膣内が炎症を起こしている状態なのです。間接的な原因は、体力や免疫力の低下、抗生物質の服用などによるもので、妊婦さんにも多い症状です。
膣内をよく洗浄・消毒し、抗真菌剤を膣の中に入れます。外陰部が炎症を起こしている場合は軟膏やクリームを塗ります。治療を始めれば数日で症状は軽くなりますが、途中で薬をやめたりせず完治させることと、体力を回復させて膣内の自浄作用を取り戻すことが大切です。
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